神奈川県で漢方薬膳を楽しむ方法:健康と美味しさを両立する
2024/10/23
神奈川県で漢方薬膳を楽しむ方法をご紹介します。漢方薬膳は、伝統的な中医学の知識を活かし、健康と美味しさを両立させる料理法です。本記事では、地元の食材を使った漢方薬膳の魅力や、季節に応じた食材選びのポイントを解説します。
目次
神奈川県で楽しむ本格漢方薬膳健康と美味しさの調和
漢方薬膳の基本知識
日頃からバランスの取れた美味しい食事をとることで病気を予防治療できるという考え方を「医食同源」といいます。中国の周の時代(紀元前11~紀元前8世紀)の書物「周礼(しゅうらい)」に、医師のランキング分類がされています。1位 食医(食事療法医)、2位 疾医(内科医)、3位瘍位(ようい)外科医、4位 獣医(軍馬・牛などの治療)
アレキサンドリア・ヘレニズム世界(BC4~1)にも、食医、疾医、瘍医と分類されています。
故日野原重明医師が、加齢によって発病すると考えられていた「成人病」という呼称を、予防できるという認識から「生活習慣病」と命名され、1996年頃から使われるようになりました。生活習慣とは、食事、運動、休養、喫煙、飲酒の習慣になります。高血圧、糖尿病、脂質異常症、脳血管疾患、心疾患などが生活習慣病になります。
紀元前から、食事が健康と病気の予防につながると考えられてきたことが分かります。
生活習慣病のルーツと漢方
1971年湖南省長沙の国で、馬王堆古墳(紀元前168年前後)が発掘され、「利蒼」宰相夫人の「辛追」が、外観は完全、腐乱はなく、顔もあまり変形せず、頭髪も後頭部で束ねたままで残存、皮膚に弾力があり、動脈も死後間もない状態で発見されました。皮膚の上には毛穴が見られ、手足の指紋もはっきりと確認でき、手足の関節は、いくらか曲げることができ、内臓も完璧にそろっていたそうです。身長153cm,体重70kg,50歳前後、死因は、多発性胆石症からの心筋梗塞、胃腸の中のマクワウリの種から、6月頃の食後2~3時間後の死亡と判明されました。既往歴は、動脈硬化、心筋梗塞、多発性胆石症、結核感染の病根、胆のうの先天的奇形、住血吸虫感染、蟯虫、鞭虫感染、椎間板ヘルニア、右腕骨折の変形癒合、手には、薬草(桂皮、辛夷など9種類)が絹の袋に入って握られていました。
漢方薬270処方、52疾病、943種類の薬物、養生の医方書が、絹、竹、木に書き残されていました。紀元前から、生活習慣病が発症し、漢方薬が使われていたことがわかります。どんな食事をなさっていたかが気になると思います。次をご覧ください。
漢方と薬膳の調和、生活習慣病を発症された辛追夫人のメニュー^
漢方と薬膳の調和は、食事を単なる豪華飽食ではなく、健康志向から捉え、体調不良は、未病のうちに漢方で取り戻す必要があります。辛追夫人の献立表を、現在、再現するには、200万円相当かかるそうです。鴨、鶴などの様々な肉類、お菓子、お酒などになります。当時の養生の医学書、薬物、漢方薬でも、健康を取り戻すことができないほどの食事習慣であったということでしょうか。手に握りしめられていた「桂皮」は、樹皮を乾燥させて漢方薬の生薬になりますが、樹皮から作られた香辛料がシナモンです。現在使用されている漢方薬の生薬「桂皮」とシナモンは、基原植物、産地がちがいます。シナモンは、私たちの身近にある食品で、今でも使用され愛用されています。
お料理やコーヒー、紅茶にシナモンを振りかけることも、簡単薬膳になります。神奈川県では、地元産の新鮮な野菜が、スーパーや野菜販売所で取り扱われています。旬の食材を鮮度が落ちないうちに、食膳にのせることで、季節に即した薬膳が誕生します。鮮度は、私たちの生命力に「後天の気」を与えてくれます。春は、冬の間に体内に貯め込まれた体内毒素を出すために、ふきのとうやよもぎ、タラの芽、竹の子、菜の花などのえぐみのある食材が出てきます。旬の食材は、食事を通じて健康を促進することに役立ちます。例えば、体を温める食材や冷やす食材など、漢方の知識を盛り込むことで、ただおいしいだけでなく、健康にも良い料理が誕生します。食べる楽しみと健康を両立させる新たな食文化が形成されています。
神奈川県で人気の旬の食材、「ハクサイ」の歴史
神奈川県には、地元の食材を利用した人気の薬膳レシピが数多く存在します。これらのレシピは、健康を意識しながらも、美味しさを追求したものばかりです。今回は、鍋物や漬物でおなじみのハクサイ(白菜)の歴史を訪ねてみました。日本での歴史は古く、「古事記」にも記載されています。家庭に普及するようになったのは、日清戦争後のこと、兵士が持ち帰り、品種改良して現在のハクサイが出来上がりました。今では、豆腐や大根とともに「養生三宝」として、精進料理に欠かせない野菜になっています。
健康と美味しさを追求したハクサイ薬膳の魅力
神奈川県で楽しむ旬の白菜薬膳は、ただの食事ではなく、健康と美味しさの二重奏を奏でます。ハクサイは、水分が多いため、みずみずしい食感があります。ビタミンC,カリウム、食物繊維、イソチオシアネートなどが含まれています。ビタミンCは、熱に弱いため、サラダにするのがおすすめ、しみのもとであるメラニンの生成を抑制する働きや免疫力を高めて、風邪をひきにくくしたり、回復を早めたりします。カリウムは、体の余分なナトリウムをを排泄して、血圧を下げる作用があります。カリウムは、加熱処理しても崩れず、溶け出すだけですので、汁ごと摂取できる鍋やスープにすると良いです。もう一つの注目の成分、イソチオシアネートは、辛味成分です。発がん物質を抑制したり、動脈硬化を予防したりする働きがあるとされています。また、ハクサイには、食物繊維が含まれていますので、加熱してたっぷり摂取すると、気持ちよく便秘を解消することができます。これからも、いろいろな食材の歴史、薬味成分、薬膳をご紹介いたします。ご期待ください。
漢方の知恵を取り入れた神奈川県の薬膳料理地元食材の魅力
神奈川県産の新鮮食材で作る漢方薬膳
神奈川県産の新鮮食材は、薬膳において理想的な素材として注目されています。神奈川県は、豊かな自然環境に恵まれ、多様な野菜や果物、魚介類が生産されています。特に、地元の農家が育てた旬の食材を使うことで、栄養素を最大限に引き出すこと、自然に育まれた食材の鮮度から「後天の気」をいただけます。漢方の理論に基づき、これらの新鮮な食材を組み合わせることで、夏は、体を冷やして発汗を抑え、冬は、温めることで冷えを予防し、身体のバランスを整える料理が楽しめます。例えば、春には、えぐみのある食材を取り入れ、冬の間に体内に貯め込んだ体内毒素を排泄し、夏には清涼感のある野菜を使うことで、発汗過多から熱中症になるのを防ぎ、秋は、ビタミン、ミネラルが豊富に入った果実を摂ることで、免疫力を高めて、寒い冬に備えます。こうした地元の新鮮食材を使った漢方薬膳は、健康を意識した美味しい食事の選択肢として、多くの人々に支持されています。
地元の農産物を活用した薬膳料理のすすめ
地元の農産物を活用した薬膳料理は、漢方の知恵を日常に取り入れる素晴らしい方法です。神奈川県内では、地域の農家が栽培する新鮮な野菜や穀物を使った料理が多く提供されています。これらの農産物は、漢方の視点から見ると、各々の食材が持つ特性を活かすことで、身体の調子を整える助けとなります。今回ご紹介する、神奈川県で採れるハクサイは、生で食べることで、ビタミンC効果で、美容、風邪の予防や回復を早めます。熱を加えて、スープにすることで、高血圧予防、便秘解消になります。新鮮な食材を楽しみながら、漢方の知恵を生かした健康的な食事を心がけることは、まさに食べることの喜びを再発見する旅でもあります。
漢方の知恵が詰まったハクサイの簡単薬膳「高血圧予防」
「ハクサイと豚肉の中華風スープ」
<材料> 2人分
ハクサイ 150g キクラゲ4~5枚
豚ロース薄切り100g ゴマ油 大1/2 ショウガ千切り
少々 お湯1/2カップ ブイヨン 塩、コショー
<作り方>
① キクラゲは、水に戻して石づきを取り除き、2~3片に
切ります。
② ハクサイは、4~5cmの長さの細切りにします。
③ 豚肉は、一口大に切ります。
④ 鍋にゴマ油を熱して、豚肉をいためます。火が通った
ら、ハクサイとショウガを加え、しんなりするまでいた
めます。
⑤ キクラゲとお湯を1/2カップ加え、ブイヨンを入れ、煮立
ったら、あくを取って、塩、コショウで味を調えます。
スープに溶出したカリウムが、高血圧の予防になりま
す。
ハクサイ簡単レシピ
「風邪の予防、便秘予防」
「ハクサイのツナマヨネーズサラダ」
<材料> 2人分
ハクサイ 100g ツナ缶 小1缶 マヨネーズ 大3
長ネギ 5cm ラッキョウの甘酢漬け 2個
<作り方>
① ハクサイは、2~3cm角に切ります。
② 長ネギとラッキョウはみじん切りにします。
③ ツナは缶汁を切って細かくほぐします。
長ネギとマヨネーズを加えて、良く混ぜ合わせます。
④ ハクサイを盛り付け、③をかけて、食べる時に混ぜ合
わせます。
ハクサイのビタミンCを崩さずに摂取できるので、風邪
の予防に役立ち、食物繊維が便のかさを増やし、排便を
促します。